ダブルスで決めパターンを作りたい!という方は多いと思います。パートナーが決まっていれば、二人で相談して得意なコースや、得意なショットを絡めたパターンを作っていくことができます。でも即席ダブルスでゲームを楽しんだりすると、一人でも決めれるパターンを持っておきたいですよね。
大人のダブルスでは特に「はじめまして」でペアを組んで試合をすることが多いと思います。
私下手だから、できるだけ迷惑かけないように・・・
私のが上手そうだしカバーしてあげなきゃな・・・
この人と組むと楽しいな・・・
この人繋ぐばっかで決めてくれないな・・・
すぐ後ろに下がるタイプなんだな・・・
色んな感情が出てくると思いますが、ダブルスで「これは得意!」なんて攻撃パターン、一人でも決め切れるパターンを持てるように、そんな練習を紹介します。
練習内容を動画で確認【ダブルスノック】
コート後方から「スマッシュ」そのまま前に動きながら「ドライブ」ネット前に詰めて「プッシュ」と、コートを後ろから前に真っすぐ動いて攻める練習です。人数が多くてコートに入れない子が出てしまう部活動などでは、ぜひ取り組んで欲しい練習です。
動画では3人で回っていますが、3~5人くらいで5分程度ひたすら前に詰めるノックを行うと休憩時間も短く、強度の高い練習ができます。
フォア側、バック側、両方を練習していきましょう。
フォア側はフォアハンドで打つことになりますが、バック側は迷われる方も多いと思います。ノッカーの出したシャトルに合わせて、フォアハンドで取るのかバックハンドで取るのか瞬時に判断して行うのが理想です。難しいと感じる方は、バック側も全てフォアで取って強く打つことを意識してみてください。
ドライブもプッシュも「バックハンド」で取っていただきたいですが、強く打てない場合は前に詰める動作にも影響が出ます。(バックハンドで打つ球筋が弱いと大きく返されたり、カウンターを狙われたり、攻撃的なショットとして相手にプレッシャーを与えることができません。)まずは、フォアで強いショットで前に詰めていきましょう!
練習する人のポイント
3打で前に詰めるためには、前衛が自分の前に立っている状態ではできません。前衛がセンター寄りに立っているときでないと、前に詰めながら出ていくことができません。前衛がどの位置に立つかは人のクセもあるし状況によって異なります。
例えば、シングルスとダブルスのサイドラインの間に高く上がってきたら、逆サイドに広いスペースができるため逆サイドよりに前衛は立つと思います。
また、ダブルスの後ろサービスラインあたりに上がってきたら後衛のスマッシュの邪魔にならないようにと、ストレートを張るよりも逆サイドの対応を意識し後衛がそのまま前に出れるようにスペースを開けると思います。
どんな球が上がってきたら、今回練習する3打詰めが使えるか、考えながらゲーム練習に取りくんでみてください。
スマッシュを打つときに前に詰める意識を持つ
当たり前ですが、3打で前に詰めて決めるパターンの練習です。後ろでスマッシュを打ったら少し甘く低く返ってくる球を想定して既に動き出します。「待ってました!」と言わんばかりに次に飛んでくる場所で待ちましょう。
たまに、「もしかしたら後ろに大きく返ってくるかもしれない」「前に落とされるかもしれない」そんな球を想定して動く必要があると思う、と考えている方もいます。その考えも素晴らしいですが、ダブルスはパートナーがいます。一人が狙って動いたら、もう一人はカバーに走れば大丈夫です!
相手の返球を先読みするプレーは、うまくいけば得点に繋がります。常に同じペース、同じパターンでプレーするよりも、勇気を持ってどこかで変化を加えられるようになりましょう。
打ったらすぐ構える
画像でもわかるように、狙ったショットがすぐ打てるように構えていますよね。ダブルスでは特にラケットヘッドを上げて準備します。攻撃的なショットを打ちたいからこそラケットヘッドは上げて待つようにしましょう。ドライブやプッシュはシャトルのコルクが下を向く前に捉える意識をしましょう。
打つコースを定める
例えば、スマッシュをクロスに打ったら自分が真っすぐ動いてドライブショットが打てるところに返球されることはほぼないでしょう。基本はストレート、そして相手のボディを想定して同じ位置に打ち込み相手の懐に食い込むようなショットを放つことで、決め切るところまで繋がります。
ノッカー(指導者のポイント)
経験者の方はある程度、どのような場面か想定して球出しができると思います。バドミントン経験が少なく部活動の指導をしている方などは、今回紹介する3つのポイントを意識して球出ししてみましょう。
3球連続して打てるようにシャトルを持とう!
こちらの記事を参考にシャトルの持ち方を考えてみましょう▼
3打詰めなので、3.6.9.12本など区切りのいい数字で持つようにしましょう。スマッシュはアンダーハンドストロークで、ロングサーブを打つように出します。ドライブ・プッシュの球出しは横からラケットを出せると高さの変化を加えることができます。
アンダーハンドストロークで打つと、シャトルのコルクは上を向いて上がり、頂点に達するとコルクが下を向いて下がっていきます。ドライブやプッシュが打てる球の想定としてシャトルのコルクが相手に向かって飛ばせるよう工夫してみてください。
ノック出しの立ち位置も工夫してみてください。動画でもひろしコーチはコート外から出しています!
合わせるよりもスピードを意識
選手のスピードよりもワンテンポ速く出せるようにしましょう。出すスピードもですが、シャトルのスピードも上げてください。ノッカーは立ち位置から大きく動くこともなければ大振りすることもできません。強く速いショットを出すために、足を一歩出して体重を乗せる、手首を強く振るイメージでインパクトのタイミングで力を込める、など工夫してみて下さい。
高さの変化を特に気をつけよう!
画像にある通り、スマッシュ以外は低いショットで出します。身長によって高さを変える必要はありません。
ステップアップ!次はこの練習に挑戦しよう!
5点のローテンションノックは今回紹介した3打で前に詰める練習と比べ、より強い相手を想定して何度も返球され、それを攻撃し続けるイメージです。
フォア奥→フォアドライブ→フォアプッシュ→バックプッシュ→バック側ハーフのスマッシュ
バック奥→バックドライブ→バックプッシュ→フォアプッシュ→フォア側ハーフのスマッシュ
この練習で意識して欲しいのは、最後の「ハーフ位置からのスマッシュ」です。攻めて攻めて攻めて、最後に決め切る!という意識を持ちます。だからこそ最後に一番体重が乗った、強く鋭いスマッシュを打つようにしましょう。
こちらの練習も大人数のチームや部活動にとって、効率の良い練習になります。
まとめ
今回はダブルスの3打詰めのノック練習を紹介しました。スマッシュドライブプッシュで決めきることができるシチュエーションは、ダブルスのゲーム中何度も出てきます。YouTubeなどにも上がっているトップ選手の試合動画でも、「ここぞ」という場面で後衛が前に詰めて出ていきます。
ぜひ、そんな場面にも注目して練習イメージを膨らませてみましょう!
KOKACAREバドミントンスクールコーチ。小学生からバドミントンを始め、岡崎城西高校・早稲田大学・豊田通商バドミントン部で活躍。インターハイ準優勝、インカレベスト8などの輝かしい成績を残している。2児の母として、子育てをしながら、コーチとして、今までの経験を活かし、『できた!!』が溢れるレッスンを心がけている。
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