こんなお悩み、お持ちですよね?
打たれたシャトルに対して、速く動き出せれば次の球取れたのに。
動き出しが遅いから、ノータッチが多くてラリーが続かない、楽しくない。
反応速度を上げたいけど、どうしたらいいかわからない。
動き出しを速くしたい、という悩みはダブルスでもシングルスでも上達させたいスキルかと思います。少しでも早く反応しシャトルの下に入ることができれば、ヘアピンしか打てなかったのがプッシュが狙えるようになった、ドロップしか打てなかったのがクリアやスマッシュも選択できるようになった、と言ったように配球の選択肢を増やすことにも繋がります。
今日はバドミントンの一歩目の動きを早くする方法を紹介します。
体の動かし方を変える、というのが重要です。
年だから、筋力がないから、など諦めないで、練習に取り入れてみましょう!
動き出しを速くする第一歩「構え方」
シングルスのゲームを考えた場合、スマッシュが1番速いショットです。まずはそれが取れる体勢を取ります。(足を肩幅より大きめに開く、腰を落す、など)
膝は伸びきっていませんか?
サイドに来るであろうスマッシュに対して前後に足を開いていませんか?
手首はたってますか?
肘は上がっていませんか?
内股になっていませんか?
一つ一つの動作を確認していくと、何が原因となっているのかわかってくると思います。
スマッシュが飛んできたら、まずは行きたい方向に体重を乗せる。を意識しましょう!
※パワーポジションという言葉があります。
いつ、どの方向にでも動き出せる=一番動きやすいポジション のことを指します。スポーツ競技それぞれによって、その形は変わります。バスケにはバスケ、野球には投手・外野手・内野手、それぞれで変わります。
バドミントンも同じように、「前に来そう」「後ろに来そう」「サイドに来そう」「全部を守れるように」それぞれ変わってくるはずです。
簡単に言えば、スマッシュに対して構えるには足を横に開いたスタンス、クリアに対しては利き手側の足を一歩引いたスタンス、など、あらゆるショットに対してのパワーポジションを考えてみましょう。
動き出しを速くする第二歩「出し方の順番を変える」
スマッシュが来た!じゃあどうするか?
大抵の方は、足を出す→動く→ラケットを振る、になっているのではないでしょうか?
逆です!
ラケットを出す→動きたい方向の足に体重を乗せる→動き出す→打つ
動作が増えた!
なんて思うかもしれませんが、「助走」が入ったと考えてみましょう。
真っ直ぐ立った状態から走り出すのと、前傾姿勢になった状態から走り出す、この二つでは加速力が違うのはわかりますよね?
バドミントンも同じです。
自分の体のバランスを崩して動き出しを速くする。そのために「体重を乗せる」が重要になってきます。
動き出しを速くする第三歩「バランスをわざと崩す」
先程説明したことと同じですが、足を出す、という意識を持つのではなく、ラケットが出て体重が乗ると…自然と足が出ます。足が出ないと倒れちゃいますよね。
後ろに来た場合はどうするのか。
「下がる」ではなく「体を引く」と考えましょう。まだ始めたばかりの方に多いのが、お尻から下がってしまう方です。そのまましりもちをついたことがある、なんて方もいるのではないでしょうか?
後ろに体重を乗せる、というのは良いことですがどちらかの足を引いた状態「サイドステップ」の形になっていないと、バランスを取るための次の足が出ないかと思います。これがいわゆる半身になるということです。
また、難しい感覚の伝え方ですが「足の力を抜く」という方法もあります。
行きたい方向の足の力を抜いてあげる。
重心は足の力を抜いた方にかかっている、ということは「このままでは倒れてしまう」だから、逆の足がバランスを取って出る、ということです。
動き出しが遅くなる原因!床と足底の距離広くない?
リアクションステップをするために、コート内で飛ぶ、という小学生を多く見ますが、体を揺らす大きな上下運動は動きのロス、またシャトルを正確に捉えるためにも、無駄な動きとなっているのではないでしょうか?
何度も飛び跳ねてタイミングを掴むのではなく、打たれた瞬間に「タンッ」と床を蹴るだけで素早い動きはできます。
上手い選手、トッププレイヤーの構え、動き出しをよく観察してみてください。
ラリーが長いとどこを見ていいかわからなくなると思うので、まずはシングルスのロングサービスを打った後の動きや、ロブを高く上げた後の動きを、よーく観察してみてください!
一番イメージしやすいのは、縄跳びで10秒間に1回跳びを15回以上跳ぶことを目標に取り組んでみましょう。速く縄を回すことはもちろんですが、飛ぶ距離が多ければ時間をロスします。かかとをついていてもロスに繋がります。母指球の使い方の練習にもなるので、ぜひ取り組んでください。
レシーブ・ロブの繰り返しで動きを身につける
動画にあるように、動き出しを速くするためにまずはレシーブ、ロブを、繰り返し行います。
①ロブを上げる
②スマッシュを打つ
③ショートレシーブをする
④ヘアピンで返す
⑤ロブであげる→①に戻る
の繰り返しです。2対1で行うと効率よく練習を行うことができます。
ノック練習でもいいのですが、より実践に近い形で行うほうが身につくので、ラリーが続くメンバーが集まれば、このようなパターン練習を取り入れましょう。
慣れてきたら後ろの球に対しての練習を、加えていきます。
①ロブを上げる
②スマッシュを打つ
③ショートリターンで返す
④ロブで上げる
⑤クリアを打つ→①に戻る
足から出すのではなく、ラケットを出して体重を乗せる、です。
ステップに不安がある方は、フットワーク練習で動きを覚えましょう。まずは上手い人の真似から始めていきましょう。シングルスコートで動くのが難しい方は半面で。
自分がダブルス専門だ!という方もできればシングルスコートで全面を動く練習をしましょう。
▼動画で実際の動きを確認したい方はこちらから▼
合わせて確認!こちらの練習がおすすめ
手投げノックで素早い動きを手に入れます。
ラケットから出されるノックに比べ、近くでシャトルを出されることから素早く反応しなくては取ることができません。
また、反応しよう!反応しよう!と考えるのではなく、反射的に動く、ということも大切です。
反射神経を鍛えるゲームにあるように、考えてたら取れません。
どこかのチームの練習では、ノッカーを見えないようにし、出てきたシャトルに素早く反応する、そんな練習もあるようです。
それぐらい反射速度を上げることはバドミントンにとって重要とされています。
クイックネスの動きを取り入れたトレーニングもおすすめです。
クイックネスとは、「刺激に反応して速く動き出す能力」と定義され、目や耳から受けた情報に反応して素早く動き出す能力のことを指します。
これは指示フットワークで鍛えられます!
まとめ
今回は動き出しについて紹介していきました。
意識しているよ、と言う方も細かな部分でそれも変えなきゃ!なんて気づく点があったのではないでしょうか?
どんな練習をやるにしても、実践と繰り返しの反復練習が大切です。
頭で理解するだけでは物にできないので、たくさん練習してみましょう!
KOKACAREバドミントンスクールコーチ。小学生からバドミントンを始め、岡崎城西高校・早稲田大学・豊田通商バドミントン部で活躍。インターハイ準優勝、インカレベスト8などの輝かしい成績を残している。2児の母として、子育てをしながら、コーチとして、今までの経験を活かし、『できた!!』が溢れるレッスンを心がけている。
この記事へのコメントはありません。