ドライブショットはネットすれすれを、地面と水平に飛んでいく速いショットです。
ダブルスの試合では多く使われるショットであり、アップで行う基礎打ちでは最初に行うことが多いショットです。
今回は小学生低学年の方や初心者の方にわかりやすいように、力がなくてもうまく体を使って強いドライブショットが打てる方法を紹介していきます。
バドミントンにおけるドライブの重要性とは?
ドライブショットはクリアーなどに比べて低い高さで打つことで、相手からスマッシュなどのオーバーヘッドストロークでのショットを打たせないようにできます。試合の中ではドライブが来たからドライブで返す、といった単調なものではなく、カットやドロップ、スマッシュに対してドライブの軌道で返してドライブ合戦に持ち込み攻撃に転じる、といった使い方をします。
また、サイドに振られた時やフォア、バック奥に追い込まれたときにドライブの軌道で返して体勢を立て直したり、相手の不意をついたりして使うショットです。守りよりも攻撃的なショットとして使用します。
【初心者・低学年向け】ドライブの足の位置と正しいグリップ
イースタングリップで持ち、足を肩幅より少し大きく広げて顔の前にラケットフレームが来るように構えます。構えるときは右手と左手でハの字を作るイメージです。
棒立ちしている状態では手打ちになってしまうので、最初は両足でジャンプして体全体の力を抜いて立つようにしましょう。立ち位置はコートの真ん中辺りで行っていきます。
慣れてきたらショートドライブ(ネット寄り)ロングドライブ(バックバウンダリーライン辺り)に立ってドライブショットの練習ができると良いでしょう。
【初心者・低学年向け】基本的なドライブの打ち方の流れ
シャトルに合わせて利き足を出しながら打っていきます。この時に出す足はつま先を前に向けて、できればかかとから着いて母指球に重心を乗せる感じです。
毎回毎回体重を乗せなければならないのではなく、強い球を打ちたい、緩く飛んで来たら強い球が打てそうだ、そんな時にかかとから着いて前に体重を乗せながら打てるようになるために練習します。
ラケットの振り方はリストスタンド(前腕が90°~120程の角度になるよう、手首を立ててラケットを握っている状態)にして、肘を支点に腕全体を使って振るイメージです。
打ったらラケットをそのままにせず、すぐに元の位置に戻します。自分が速い球を打った時ほど帰ってくる球も速いので気をつけましょう。
まずは手投げで一定のリズムで同じ辺りに飛んでくるシャトルに合わせて練習していきます。慣れてきたらノックで打たれた球に合わせてみましょう。それもきちんと相手コートに返せるようであれば、対面での打ち合いに移行していきます。
手投げノックでは、子どもたちの斜め前に立ちシャトルを出していきます。
最初はフォアハンドだけ、バックハンドだけ、と別々にドライブショットの練習を行います。上手く返せるようになったら、子どもの正面に立ちフォアハンドとバックハンドに交互に球を出してリズムよく打てるように練習していきましょう。
体の前で取れるように投げてあげることも大切ですが、子どもたちは焦るあまり、手からシャトルが離れていないのに動き出すことがあります。きちんと手からシャトルが離れるタイミングを見て動くように注意して行ってみてください。
ドライブの打ち方の練習でつまづきやすい4つのポイント!
ドライブショットの練習で、普段のレッスンの中でつまづきやすい4つのポイントを紹介していきます。あてはまる方は、参考にして改善していきましょう。
①空振りをしてしまう
これは、距離感が掴めていない、力み過ぎている、最後までシャトルを見れていない、ラケットの面が作れていない、目が悪い、などの理由が上げられます。何が理由なのか、親御さんやコーチはアドバイスしてあげましょう。
②浮いてしまう&ネットにかけてしまう
打つタイミングが違います。もしくは真っすぐ振れていないのかもしれません。ドライブショットは肘を支点にラケットの面を真っすぐ当てて押すだけで打てます。スマートフォンでは「スローモーション撮影」機能があるので、それで撮りながら確認してみるのもおすすめです。
③力強さがない
打つ瞬間にきちんとグリップを握れていない、そもそも力が足りない、手打ちになっている、などの理由が上げられます。まずは打つ瞬間にグリップを握ること、打つときに一歩出して重心を出した足にかけることを意識して行ってみてください。
力強く!と思って大振りしたり、体を倒しながら打ったりするのは、良くないので特に意識して見てあげましょう。打った後に体が前に倒れてしまう場合は体幹が弱いのかもしれません。体幹トレーニングも取り入れていきましょう。
④足と手がバラバラ
体を使うことが苦手な人に多いのですが、足→手の順番で出してほしいのが、足→トン→手、といったように連続した動きとしてできていないことがあります。その場合は声がけで「イチ、ニ、イチ、ニ」と言ったように、イチで打つニで足を戻すと言ったようにリズムよく動けるよう声がけしていきましょう。
【応用編】ドライブのスピード・パワーを使いわけるコツ
ネットより高い球に対しては強く打ち込む、ネットより低く来た球は沈めることを意識できると良いでしょう。
ドライブショットを打ち合っているときはラケットを縦に構えて、ネットより低い軌道で来ても立てたまま入ろうとしますが、下に落ちてくる軌道の球に対しては手首を上に出しレシーブをするような形で取ります。
インパクト後のフォロースルーで少し面を被せるような形で打つと良いでしょう。返す球の頂点がネットより手前に来るように力の微調整を行っていきます。
おすすめドライブの練習方法
ネットを挟まずにコートサイドに向き合って立ちドライブ合戦をしてみましょう。
この練習は体周りのショットへの反応を速くすること、強く打ち込まなければ押し負けてしまうこと、距離が短いので速く反応するために早くラケットを戻さないと間に合わなくなります。
強いドライブショットを打ちたい、フォア・バックどちらの反応も速くしたいという方には特におすすめです。
小学生のチーム練習など人数が多くなるチームであれば、片方の面に3ペア(6人)ほど入れますし、コートに入らずにコートの後ろや外でも練習できるので、待ち時間の練習としても最適です。
まとめ
今回ご紹介したドライブショットはダブルスではよく使われますし、シングルスではスマッシュレシーブでのカウンターショットで同じような腕の使い方をします。スピード感のある攻撃的なショットのドライブショットは、繊細なタッチ感覚やボディーコントロールができないと、試合で有効打にならないので、いろんな体勢で打てるように練習してみましょう。
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こんな所が気になる、ドライブショットを打つと○○が痛いけど腕や手首の使い方がおかしい?などご質問があれば、ぜひコメント下さい。
KOKACAREバドミントンスクールコーチ。小学生からバドミントンを始め、岡崎城西高校・早稲田大学・豊田通商バドミントン部で活躍。インターハイ準優勝、インカレベスト8などの輝かしい成績を残している。2児の母として、子育てをしながら、コーチとして、今までの経験を活かし、『できた!!』が溢れるレッスンを心がけている。
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