バドミントンのドロップショットは「ちょん」と触るだけだから簡単に打てる!
なんて考えている方も多いようですが、ネット際に落として相手の足を使わせることや、クリアーやスマッシュを打つようなフォームでドロップを打たなくては、先読みされやすいショットです。
オーバーヘッドストロークを覚える上で変な癖をつけてしまうとクリアーやスマッシュを打つフォームと変化が生まれてしまい、後から直すのが難しい・・・なんてことになりかねないので、じっくりドロップの練習に取り組んでみてください。
バドミントンにおけるドロップの重要性とは?
相手をコートの前後に大きく動かすために、クリアと同じくらいドロップショットは重要とされています。力がいらないショットのため、一見簡単そう!なんて思われがちですが、力の調節やネット前までの距離を把握すること、相手に読まれないように打つこと、など細かな技術が必要となってきます。
ドロップショットは相手をネット際ぎりぎりまで動かすことができるので、クリアが得意な選手は相手の空きスペースを作るためにも、使えるようになりたいショットです。うまくネット近くに落とすことができれば、時間的余裕も生まれて自分の体勢を整えることもできます。ラリーの展開を作れるようになってきたら、緩急をつけるショットとしてもドロップは有効です。
【初心者・低学年向け】ドロップの足の位置と正しいグリップ
ドロップショットもイースタングリップで持ちましょう。
練習前に指の位置を確認!親指と人差し指のV字とグリップの間には指一本入るくらいの余裕はできていますか?
その場でドロップを打つ練習から始めます。ネットに対して利き腕を後ろにして横を向き、肩幅程度に足を開きます。
ここからはコーチ・指導者・親目線で紹介します!
- コートの中央より少し後ろに立たせます。
- 子どもの利き腕側の横から下手投げでシャトルを投げます。
- 狙う位置はラケットを上げた際の頂点です。
- 子どもは体の向き、利き腕の位置、利き腕じゃないほうの位置を毎回確認して声かけします。
- できる限り常に同じ位置に投げてあげましょう。
- 掛け声で打ちやすいようにしてあげます。「1.2.3」1で構え2で振り出す3で振り切る、とイメージしやすい声掛けをしましょう。「タン、ジ、ロー」「ウル、トラ、マン」など子供たちが好きなキャラクターなどにすると、親しみやすく体が覚えやすいと思います。
- 子どもにはどの角度で飛ばすといいのか、いろいろ選択肢を伝えて試してもらいましょう。
慣れてきたら、コートギリギリにかごなどを置いて「10球のうち何本入れられるか」などゲーム感覚で練習に取り組んでもらいましょう。
【初心者・低学年向け】ドロップを打つときの狙うポイントとは?
- 打つ瞬間まで力まず、腕で打つイメージ。
- シャトルの軌道、落下地点を意識しましょう。
- 無理に打点を高くしようとしないでください。
ドロップショットは放物線の形が重要!どんなところに頂点を持っていくのか考えてみましょう。
ラケットに当てたときが一番高い場所、だとただ落ちていくだけですよね。ネットギリギリで頂点に達すると落ちていくのに時間がかかる、、、
人それぞれ感覚は違うと思いますが、私はコート後方から打つ場合は、ラケットとシャトルがヒットした1メートル先くらいから落ちていくイメージで打ちます。コート中央あたりで打つ場合は、ヒットする瞬間が頂点になるようイメージします。
ドロップは特に、空間認知力が必要なショットかもしれません。どれぐらいの力や角度で打てばネットギリギリに落ちるのか、沢山打って感覚を自分のものにしていきましょう!
この記事を書いているのは・・・▼
こかけあkidsです。こかけあkidsは日本最大級のバドミントンスクールが運営する、5歳〜10歳向けのバドミントンスクールです。幼少期に備えておきたいバドミントン技術の向上はもちろん、どんな競技や社会でも活躍できる人材の育成(非認知能力の向上)に力を入れています。現在、名古屋市中村区で開校しておりますので、お近くにお住まいの方はぜひ!無料体験にお越しください。youtubeでも情報発信しているのでぜひご覧ください!
ドロップの打ち方の練習でつまづきやすいポイントは?
ドロップショットだけでエースを取るのは難しいです。また、ダブルスでドロップを使うとペースが変わりパートナーの動きを止めてしまったり、使い方を間違えるとエラーも出やすかったり、球足が伸びて相手に取ってチャンス球ともなりやすいです。
①打ってしまっている
打つ、ポンっと音がなる打ち方だとシャトルは浮いたり、スピードも速いショットになります。乗せて運ぶイメージ、もしくは触るだけ、そんなイメージで取り組みましょう。
②伸びる、浮く
打つタイミングが違う、シャトルに当てるタイミングを速くしたり遅くしたり、いろいろ試してみましょう。
③肘が下がる
当てよう当てようが先行して、身体近くで打つほうが合わせやすいということで肘が下がっていく子がいます。最初の練習では、子供たちが肘を上げて打ちやすいポイントに、指導者・親御さんは投げてあげましょう。最初にひじを下げないことを覚え込ませること優先です。
【応用編】ドロップを活かすためにカットも習得しよう!
↑こちらの記事を参考に、ドロップとカットの違いを理解し練習してみましょう!
ドロップとスマッシュ、ドロップとクリアーのフォームをなるべくかわかりづらく、同じフォームから打てるようにすることで相手を迷わすことができます。迷わせる回数が増えれば増えるほど自分の有利なラリーを展開することができるでしょう。
自分が打ちたい場所ではなく、相手をどこに動かしたいか、を考えると今どのショットを選択するべきなのか考えることができます。
カットで鋭く速いショットで相手の不意をつきたいのか
ドロップでネットギリギリまで足を使って動かしたいのか
自分で選択できるといいですよね。子供のうちはドロップは力がいらない、疲れないショット、ということで少しでも疲れた、という感情が湧くと「ドロップ」を選択する子が多いです。
ただ、それはどうしても「逃げのドロップ」に見えてしまうので、指導者や親御さんは「ドロップってどんなときに打つといいかな?」など質問を投げかけてあげることで、考えることに繋がります。
ただ、ドロップショットを習得する、のではなく、どんなときにどんなことを思って使うといいショットなのか、考えながら取り組むと成長速度も上がりそうですよね。
おすすめドロップショットの動画はこちら!
【丁寧に】動きながらミスなくラリーを続けるにはこの練習(ドロップ交互)
ロングサービス→ドロップ→ネット→ロブ→ドロップ→ネット→ロブ→ドロップ、、、、
お互いがドロップを交互に打ち合う練習です。動きを含めた練習になるので、止まって打つときとは感覚が変わるかもしれません。前後の動きをスムーズに、そしてミスをしないように各ショットを打ちましょう。
【初見殺し】相手の足を止めるリバースカットの打ち方とポイント
え?ドロップじゃないじゃん。と思うかもしれませんが、打ち方は違ってもオーバーヘッドストロークから相手の足を止めるショットとして「理想の形」です。ひでコーチの必殺リバースカットで、動画を通して「え?そっちくるの?」という感覚を味わってみてください。
相手にスマッシュを打つと見せかけて、ドロップを打ち、それがノータッチで決まるととても爽快感があります。ただ、何度もドロップを打つと相手に読まれやすいので、いつも打たずにたまに織り交ぜる程度にしたり、オールロングのように常に後ろに返すショットを選択している中に、急にネット際に落とすドロップを打ったり、相手の不意をつけるドロップを習得できるよう練習していきましょう!
まとめ
私が初心者の頃、一番嫌な対戦相手は50代でドロップとクリアの上手い方でした。決してフットワークは速くない。そしてスマッシュも速くない。
しかし、クリアとドロップを交互に打たれ、毎回ラリーの長い試合になります。試合後はヘトヘトです。
なかなか勝てずに苦い思い出ですが、シニアになってもこんな戦法で勝てるんだと身をもって教えてもらいました。
KOKACAREバドミントンスクールコーチ。小学生からバドミントンを始め、岡崎城西高校・早稲田大学・豊田通商バドミントン部で活躍。インターハイ準優勝、インカレベスト8などの輝かしい成績を残している。2児の母として、子育てをしながら、コーチとして、今までの経験を活かし、『できた!!』が溢れるレッスンを心がけている。
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