前衛と後衛のランダムノックについて説明します!
ダブルスの練習といえば何を思いつきますか?
いろんな練習が必要ですよね。攻め・攻撃、ローテーション、サーブ、サーブレシーブや、それぞれのショットの精度を高めたり、配球や戦術を学ぶことも大切です。
今回紹介する練習は、コートを横半分にして前衛・後衛のそれぞれの動きを行っていきます。サイドの動くスピードを上げて、尚且つ相手が返しづらい攻撃的なショットを打つことを目的とします。
どちらも集中して取り組むのが難しい、と感じる場合はまずは体の向きを考えながらサイドのスピードをアップさせていきましょう。
ランダムノックの練習イメージは○○
ダブルスにおいて、トップアンドバック(攻撃)の陣形でそれぞれを分けて練習するイメージです。
実践で攻め・守りに分かれて練習するのも良いですが、同じくらいのレベルが集まって練習できれば問題はないのですが、
- ラリーが続かない
- すぐ決まっちゃう
- スピードが遅い
など問題が上がるのであれば、ノック練習で自分にあった前衛&後衛の練習をしていきましょう!
一緒に練習するメンバーでは、初心者から上級者まで幅広いレベルの選手がいる場合は、全員が効率良くレベルアップするためには工夫が必要です。そんな中でもノック練習は特に、レベルの違う選手たちの集まりでは最適な練習となります。
今回紹介するダブルスの前衛・後衛ランダムノックをする前に、それぞれのやることを理解しておきましょう。
前衛はざっくり言うと
- 甘く上がってきた球をプッシュする
- 相手に上げさせる球を打つ
後衛はざっくり言うと
- 相手の陣形を崩す
- スマッシュを打つ
このような役割を担っています。これらを意識するだけでもプレーは変わるので、覚えておきましょう。
ダブルス前衛ランダムノック
前衛ノックのポジションは?
サービスライン付近に立って始めましょう。前過ぎても後ろ過ぎてもよくありません。一歩出せばネット前に届くイメージです。
おへそは前に向け、ラケットは顔の前より上で構えるイメージです。打ったらホームポジションに戻るのではなく、その場で正面を向くことを意識します。動画ではこのあたりをしっかり見てください!
【前衛無双】ダブルスの前衛力を爆上げするにはこのノック練習(バドミントン)
動画では20球1セットで行っています。3セットほどを目安に行っていきましょう。
■チェックポイント
上体が倒れていませんか?
→頭が落ちていたら戻るのに時間がかかります。
ラケットヘッドは上がっていますか?
→ヘッドが下がっていると次への反応が遅れます。
サイドステップで動けていますか?
→足を縦に開いていたり、つま先が横に向いていたらサイドステップが遅くなります。
打った時にきちんと止まっていますか?
→打って体が流れていたら次への対応が遅れます。
打った球は伸びていませんか?
→相手のボディを狙うイメージならいいのですが、伸びていく球は返しやすいですしバックアウトになります。コルクを打つのではなくシャトルの横を打つイメージです。
前衛では特にラケットを短く持ったほうが振りやすいです。全ての球を打ちつけるのではなく、来た球に対して合わせて打ち返しましょう。低く来たら・・・ラケットを横に倒して押し込むような球やネット前に落とす球を選択するのがいいかもしれませんね。
バックハンド側に飛んできた球は、フォアハンドで取るかバックハンドで取るか迷う部分ですが、ここは迷わずに瞬時に判断して対応していきましょう。
ダブルス後衛ランダムノック
後衛ノックのポジションは?
ダブルスのサービスライン付近に立って始めましょう。打ったら、一回リアクションステップを入れるイメージです。リアクションステップができない方は、「打ったら小さくジャンプ」を無理矢理入れてみましょう。動画ではこの小さくジャンプをよーく観察してみてください!
【後衛爆進】ダブルスの後衛力を上げたいならこのノック練習(バドミントン)
動画では20球1セットで行っています。3セットほどを目安に行っていきましょう。
■チェックポイント
打った後止まっていませんか?
→すぐに次への構え、動き出しができる準備をしましょう。
最初から最後まで強く打てていますか?
→20球の途中で疲れて打てなくなっているのであれば、打ち込み練習が足りません。練習メニューに取り入れましょう。
打ったあとラケットヘッドが上がっていますか?
→前衛と一緒です。下がった状態であれば、シャトルへの反応が遅れます。
打ったあと真ん中に戻っていませんか?
→ダブルスでは真ん中がホームポジションではありません。打ったらその場でリアクションステップ、そして出された球に反応しましょう。
この練習では、前衛の位置や相手の位置を意識する必要はありません。出された球に瞬時に反応する、その球を強く打つ、攻撃し続けることだけを意識しましょう。高さや速さが違った球が出されるので、落下点を予測して如何に、自分のベストポジションで打つことができるかも考えてみてください。
ノッカーのポイント
ノッカーは受ける人、それぞれに合わせて出すスピードを考えていきましょう。もっと速く動けるはずなのに、と感じる選手であればスピードを上げて、ノッカー側から選手のスピードを上げるよう促すことも大切です。
▼ノック出しの順番・コースを切り取ってみました!画像を確認してみてください。
ひろしコーチがひでコーチに前衛ノックを出している順番です。比較的近い位置で次の球が出されていると思います。リズムを作りやすいように打ちやすい「フォアハンド」への配球を多めにし、高さの変化も加えてます。
フォア、バックに交互にコートを右に左に大きく動かしていたら、リズムよく打ち続けることができません。前衛がプッシュした後は速いテンポでリターンがあるので、それに対応するためにテンポの速い球出しを行う必要があります。
でもテンポを遅らせた球出しもたまには出してみましょう。
実践ではどんな球が来るかはわからないので、ノッカーもできるだけ速くランダムに出してみてください。慣れてきたら範囲を広くし、前衛での攻撃できる範囲を広げていけるようにしていきます。
前衛ノックでは球出しスピードを上げなければいけないため、ノック出しに慣れていない人には難しいかもしれません。その場合はネット付近に立ち、手投げで左右に出してみましょう。このときシャトルに当たらないよう気を付けて行ってください。
まとめ
バドミントンのノック練習は、バリエーションが豊富でとりあえずこの範囲に来た球を返す、とあまり目的を意識せず行ってしまう選手が多いです。 なので、やる前に「この練習は何のための練習なのか、試合のどの場面を想定した練習なのか」ということを伝えて行えるのがいいですよね。
教えてくれなくても、自分で考えながらここを意識しよう!なんて考えられたらすごいです!
ダブルスの前衛・後衛ランダムノックは、サイドの動くスピードを上げること、打ち込み続ける練習に最適です。ぜひ、やってましょう!
KOKACAREバドミントンスクールコーチ。小学生からバドミントンを始め、岡崎城西高校・早稲田大学・豊田通商バドミントン部で活躍。インターハイ準優勝、インカレベスト8などの輝かしい成績を残している。2児の母として、子育てをしながら、コーチとして、今までの経験を活かし、『できた!!』が溢れるレッスンを心がけている。
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