バドミントンのワイパーショットは中級レベル以上の方が耳にするようなショットの名前です。
学校体育のバドミントンの授業では習うことはまずないでしょう。
プッシュショットを、難しい状況下で使うのがワイパーショットです。
覚えなくても試合展開に必ずしも不利になる、というわけではありません。
ただ、ワイパーショットを覚えれば、普段なら「上げる」か「触る」程度だった球に対して「決めにいく」ショットを打てるようになります。
もう一つレベルアップしたいな!という方は、ぜひワイパーショットの練習に取り組んでみましょう!!
バドミントンのワイパーショットとは?!
相手の球がネット際ギリギリに返ってきたときに車の「ワイパー」のようにラケットを横に動かして打つショットです。球が失速するため、ネットから距離があるときは向いていません。
トップレベルの男子シングルスでは、自分が打ったヘアピンがネットギリギリに良い球が打てたときに、ネット前に少し浮いて返ってきた球をワイパーショットで潰しにかかるラリーを良く見かけます。
画像のように、ネットから少し浮いた球が返ってきたときあなたなら、どのような打ち方を選択しますか?
シャトルコルクが下に向くのを待ってヘアピンかロブを打つのか、無理矢理にもプッシュを打って決めにいくのか、選択肢はこの二つ・・・
となる人が多いかと思いますが、
ワイパーを覚えればこの球をネットにラケットを当てることもなく下に沈める球を打つことができます!
と、聞くとワイパーショットを習得したいですよね!
3種(ヘアピン、プッシュ、ワイパー)の打ち方でネット前を制する!
ヘアピン、プッシュ、ワイパーショットを習得すれば、ネット前を制することができます!
と言ってもそれらのショットを打つため、打った後に戻るための「フットワーク」も大切です。
動きと合わせて練習しましょう!
グリップはフライパンを持つようなウエスタングリップで親指を立てた持ち方がラケットを動かしやすいです。
手首を捻り開いたような持ち方で、右利きであれば右下から左にワイパーを動かすようにネットに対して並行に動かしていきます。
シャトルを包み込むようなイメージです。
最初はネットにシャトルを刺して練習、感覚を掴んだらネット前からシャトルを投げてもらい飛んできたシャトルの高さに合わせて、三種の打ち方で対応していきましょう。
ネット前、どの高さで何を打つ?!
この高さで取る場合はこのショットを打つ、と決まっているわけではありません。
私の場合は、このショットを選択肢としているという参考までに。
ネット前を6分割にして考えてみます。
ネットから近く高い位置で取る場合
スピンネット、プッシュ、アタックロブ、ワイパー、を選択します。
少しでも浮いてきたらプッシュ・ワイパーを打ちたいですが、良い態勢でスピンネットを打ちネットに絡めるようなショットが入れば、甘くなって返ってくるであろう次の球を狙いたいです。
ネットから近く中くらいの位置で取る場合
浮かないようにヘアピン、高いロブ、を選択します。
中くらいの位置からのヘアピンはネット際を狙うわけではなく、ネットから浮かない(プッシュが打てない)ような球を打ちます。だから、少し足が伸びたようなヘアピンを選択すると思います。体勢が良くない場合はロブ一択です。
ネットから近く下の位置で取る場合
基本的にはロブを打ちます。大きく深く高くあげて、自分の体勢を整えることを優先します。甘い球をあげてしまうと、打ち込まれるためロブを打ったら早く戻ることを特に意識します。
ネットから離れて高い位置で取る場合
左右にアタックロブで相手を追い込むかハーフを狙って押し込みます。ネットから離れているからラケットは振りやすいため、強いインパクトのあるショットを選択肢すると思います。高い位置で取れているということは、体勢が崩されているわけではないので速い球を出して速い攻撃的な展開を作ります。
ネットから離れて中くらいの位置で取る場合
ロブか、ネット、ドライブを選択します。シャトルへの入り次第ですが、ネット前に落として上がってくる次の球をスマッシュするイメージを持っています。
ネットから離れて下の位置で取る場合
基本的にはロブです。ネット前に落とそうとすると狙われている場合が多いので、コート奥に返すようにします。
こうやって見ていくと、選択するショットはネットに近くても離れていても同じですが、そのショットを打って「次、何を狙うか」が変わってくると思います。
ぜひ、ワイパーショットを覚えてネット前でのショットのバリエーションを増やしていきましょう!
KOKACAREバドミントンスクールコーチ。小学生からバドミントンを始め、岡崎城西高校・早稲田大学・豊田通商バドミントン部で活躍。インターハイ準優勝、インカレベスト8などの輝かしい成績を残している。2児の母として、子育てをしながら、コーチとして、今までの経験を活かし、『できた!!』が溢れるレッスンを心がけている。
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