KOKACAREバドミントンスクール、ヘッドコーチの竹内裕詞です。本日は『ネット』に関するシングルの戦術について紹介していきます。
ネットがうまくいかない…
と悩んでいるバドミントンプレイヤーは多いと思います。
ではスピンをかけられて、ギリギリのネット前の攻防ができるプレイヤーはネット前がうまいと言えるのでしょうか???
もちろんそれはうまい要素の一つですが、だからと言ってネット前がうまいとは言い切れないところがあります。
なぜなら、、、
バドミントンは状況によって、使うべきネットショットが変わってくるから!
そう、基本的なネットショット、そして戦術的なネットショット。
これらを組み合わせ、そして試合中のシチュエーションを見ながら、使い分けていくのです。
そして今回紹介するのは、基本的なネットの打ち方ではなく、戦術的な打ち方の方を。2パターン説明していきます。
リフトとロングを使い分けろ!
基本的なネットショットではなく、戦術的なネットで今回紹介するのは、
①リフトネット ②ロングネット |
という2種類のネットショットです。
まず赤い軌道で自陣に高く打ってネット際に落とすのが、『リフトネット』です。そして、青い軌道でショートサービスライン近くに落ちる足の長いのが『ロングネット』です。
それぞれ長所・短所あるので、戦況を踏まえて使い分けていきます。うまく使えば相手にプッシュやスピンネットを打たせないようにでき、有利にシングルスを進めることができます。
では見ていきましょう!
【リフトネット】 長所:相手をネット前まで追い込める。返球をロブかネットに限定できる。 短所:甘いとプッシュされたり、厳しいネットを打たれやすい。 |
リフトネットは相手をネット前まで追い込めることができ、コートを走らせることができる点もGoodです!なので、体力がない対戦相手にはもってこいのショットです。
ただ山を自陣に持ってくる分、エラーも多くなってしまうショット。伸びたらただのチャンスボールです(笑)。だからこそ、練習が必要です。
【ロングネット】 長所:相手にスピンネットを打たせない 短所:アタックロブなどの反撃を受けやすい |
ロングネットは相手選手がスピンネットが上手いときに非常に効果的です。ただ相手を動かすことには欠けていて、かつ十分な体勢で打たせてしまう可能性のあるショットのため、カウンターも受けやすいです。
だからこそ、このショットがカウンターを受けやすいことを利用して、さらにカウンターで仕掛ける練習をするのもオススメです。
これについてはまた紹介します!
ロングネットを打つときには、もう一つ注意点があります。
こちらの画像を見てください!
こちらを見てわかる通り、ロングネットはショットの軌道と性質上、『打てる範囲』が限られます。もちろんこの範囲外で打つことも可能ですが、コントロールが難しくなります。
なので、まず打てる範囲を認識して、そこでロングネット使えるようになり、練習でこのエリアを広げていくのがいいでしょう。
リフトネット・ロングネットの2種の戦術的ネットをうまく使って、シングルスの試合を優位に進めていきましょう。もちろん戦況によってはダブルスでも使えます。ただ使用頻度はシングルスの方が多いので、まずシングルスで使ってみるのをオススメします!
【参考文献】
・マルチアングル戦術図解 バドミントンの戦い方(ベースボール・マガジン社)
株式会社KOKACARE代表取締役社長、KOKACAREバドミントンスクールヘッドコーチ。中学校からバドミントンを始め愛知県代表。高校では進学校の旭丘高校に通いながらバドミントンに没頭。慶應義塾大学に進学し関東学生でベスト16。教育業界・人事職を8年勤め、現在は小学生から社会人まで幅広い年代のバドミントン教育に携わる。
この記事へのコメントはありません。